小説の感想ですよ。

密かに読み続けていた「しろがね」と「くろがね」シリーズがついに完結したので、ひっそりと感想を述べたいと思います。
小説を読んでいない方には意味不明だと思うので、知っている方のみどうぞ。

逆ハーって、される方は幸福感と少しの罪悪感程度で済みますけど（私は）、する方は報われない恋が不憫でなりませんよね。
この小説では主人公の白雪が近衛４人＋同盟国の国王（静玄）＋七樹に好かれています。いや、輝石の千白と灰桜にもかな。８人ですね、大体。
で、白雪は最終的に七樹と結ばれます。
皆それぞれ自分の想いに決着をつけていますが、読んでるこちらとしては報われない人が多すぎる恋に少し物寂しさを覚えました。

夢小説でも逆ハーは好まれます。読み手＝夢主と考えると、やっぱり気分がいいですもんね。皆に好かれるって。
でもそれを逆から考えると、ただのギャグとかでは済まされない気がするんです。
相手のことを真剣に想っているのに、それは叶わない恋。無駄ではないにしても、幸福とは異なります。

一応小説を書く者として、考えさせられました。恋って、そう簡単に書いていいものではないのだと。
何故相手を好きになったのか。そして、両思いになる過程や両思いになってからの過程。
自分と相手の一対一だけではない、もしかしたら第三者がいるかもしれない複雑な関係。
人を心から大切に想い、好きになることは難しいことだと思います。
そして自分が好きになった人と結ばれるかどうかは、更に至難の技だと思います。

…あれ。なんか、感想と言うより私個人の恋愛談になってますね。（苦笑）
でも読んでいてこれが一番の感想なんですよ。白雪と七樹が両思いになれて良かったとか、晴れて平和になって良かったとか、無事完結して良かったとか云々よりも。

あまりにも報われないから、思わず近衛４人相手の夢小説（１人１人にヒロイン有）を書いてやろうかと思っちゃいましたよ。主に蘇芳と青磁相手の夢。
思っただけで実行なんて到底できませんがね。orz

ああもう。なんか良い終わりなのに、何故か不完全燃焼って感じです。
決して悪くないし、良い物語だったなと思えるのに、どこか釈然としません。